アフリカの人口爆発はなぜ?起爆剤となった3つの要因

「2050年には世界の人口の4人に1人がアフリカ人になる」

 

・・・そんな予測、聞いたことありませんか?実は今、アフリカ大陸ではかつてないスピードで人口が増えているんです。「人口爆発」とまで言われるこの現象。でも、どうしてこんなにも急激に増えているのか?

 

ここではその理由を、大きな視点から3つの“起爆剤”に絞って、わかりやすく解説していきます!

 

 

医療の進歩|“助かる命”が増えた


まず一つ目の要因は、医療と保健の発展。 かつてアフリカでは、マラリア、はしか、肺炎など感染症による乳幼児の死亡率がとても高かったんです。

 

でも、近年の技術や国際支援のおかげで――

 

  • 予防接種が普及
  • 簡易な診断キットで早期発見
  • 清潔な水と衛生施設の整備

 

などが進み、子どもの生存率がぐんと上がったんですね。つまり、「産んでも育たないから多く産む」から、「産めば育つ」に社会が変わってきたんです。

 

これによって、出生率が高いまま、死亡率だけが下がるという構造ができ、結果的に人口が急増することに。

 

若年層の多さ|“未来を育てる世代”が多すぎる

 

アフリカのもう一つの特徴は、その圧倒的な若さ。例えばナイジェリアエチオピアでは、国民の半分以上が20代以下というデータもあります。

 

この若年層の多さ=子どもを生める世代がとにかく多いということ。だからたとえ一人あたりの出生数が減っても、出産する人の数自体が多いので、人口はどんどん増えていくわけです。

 

これは人口学では「人口の勢い(population momentum)」と呼ばれていて、実際に出生率が少しずつ下がってきている国でも、数十年は人口が増え続けることが分かっています。

 

 

都市化とインフラの拡大|“生きやすさ”が人口を支える

 

最後の要因は、都市の発展生活インフラの整備です。かつては、農村で暮らしながら家族全員で畑を耕す生活が一般的だったため、子どもは“労働力”として多く必要とされていました。

 

でも今は――

 

  • 都市に移住して仕事のチャンスを探す人が増えた
  • 道路や病院、学校が整って生活が安定してきた
  • 電気やインターネットによって情報や教育へのアクセスも改善

 

こうして“暮らしやすさ”が広がることで、より多くの命が支えられるようになってきたんです。

 

一方で、インフラや教育制度が人口増加のスピードに追いつかないという課題もありますが、それでも全体として“生きられる社会”へと変化しつつあることは間違いありません。

 

アフリカの人口爆発は、単なる“産みすぎ”ではなく、医療の進歩、若者の多さ、都市の発展という「希望の連鎖」が背景にあるんです。問題も多いけれど、それだけ“可能性にあふれた未来”がアフリカにはある――そう捉えることもできるのかもしれませんね。