
アフリカは今、世界で最も出生率が高い大陸と言われています。特にサハラ以南の国々では、1人の女性が平均4〜6人の子どもを産むというのが当たり前。
ここでは、アフリカの出生率が高い理由を5つの視点から解説しながらそれが社会にどんな影響を与えているのか、少しだけ未来の話にも触れてみましょう!
アフリカの多くの地域では、農業や家畜の世話、家の手伝いなど、子どもが“働く存在”として日常的に家庭を支えています。
また――
つまり、子どもは“生きるための保障”でもあるんです。
女性の教育水準と出生率は、強い関係があります。
アフリカでは――
結果として、10代で出産というケースも珍しくなく、結婚年齢が早い=出産年齢も早いというサイクルが続きます。
イスラム教やキリスト教を信仰する人が多いアフリカでは、 「子どもは神からの贈り物」とする考えが強く、避妊や中絶に抵抗感がある地域もあります。
また、ある地域では――
つまり、文化的に「多いのがいいこと」とされているんですね。
昔に比べて乳児死亡率は少しずつ下がってきていますが、 それでもアフリカの一部地域では、赤ちゃんが生まれても命を落とすリスクが高い状態が続いています。
だからこそ―― 「5人産んで、3人育てばいい」という考えが根強く残っていて、保険のように“多めに産む”という感覚が今も残っています。
アフリカは世界一若い大陸とも言われていて、 なんと15歳未満の子どもが人口の40%以上を占めている国もあります。
つまり―― 出産年齢にあたる女性の数そのものがめちゃくちゃ多いんです。
これが、個人の出産数が減っても出生率全体がなかなか下がらない理由でもあります。
最近は、教育や医療の改善が進むことで、都市部や高学歴層を中心に出生率が徐々に下がりつつある国も出てきました。
たとえば――
ただしこれは“国全体”ではなく、“都市と農村”“富裕層と貧困層”で大きく差があるのが現状です。
アフリカで出生率が高いのは、「子どもがたくさん必要」な社会の仕組みと文化があるから。でも今、その仕組みが少しずつ変わり始めています。教育、医療、情報、そして女性の選択肢――そうした土台が整えば、きっと出生率の形も“その国らしいペース”で変化していくはず。大切なのは、数字じゃなくて、ひとりひとりの未来がどう育っていくか、なんですね。