
「アフリカに熱帯雨林ってあるの?」って思った人、意外と多いかもしれません。サバンナや砂漠のイメージが強いアフリカですが、実は世界最大級の熱帯雨林が広がっているんです。しかもその森は、気候を安定させたり、二酸化炭素を吸収したり、生物多様性を守ったりと、地球全体にとってものすごく重要な存在!ここではそんなアフリカの熱帯雨林について、どこにあるのか、どんな名前なのかを、わかりやすく整理してみましょう。
アフリカの熱帯雨林といえば、真っ先に名前が挙がるのがコンゴ熱帯雨林です。場所は中央アフリカにあるコンゴ盆地。これはアフリカ大陸のど真ん中に位置していて、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国、ガボン、カメルーン、赤道ギニア、中央アフリカ共和国などにまたがる広大な森林地帯です。
面積はなんと約3億km2。これはアマゾンに次ぐ世界第2位の熱帯雨林で、地球の「肺」とも呼ばれるほど大切な場所なんです。ここには1万種を超える植物、数百種の哺乳類、1000種以上の鳥類が生息していて、絶滅危惧種もたくさん暮らしています。
コンゴ盆地以外にも、アフリカには熱帯雨林が点在しています。主に赤道周辺の西〜中部アフリカが中心ですが、沿岸部や山岳地域にも小さな森が広がっています。
たとえば、西アフリカのギニア湾沿いには「ギニア森林地帯」と呼ばれる森があり、リベリア、コートジボワール、シエラレオネ、ガーナ南部などに広がっています。ここは面積はやや小さいですが、アフリカで最も古い森林のひとつとされ、希少なサルや固有種の宝庫なんですよ。
また、ウガンダやルワンダ、タンザニア西部など、東アフリカの山岳地帯にも「山地性熱帯雨林」と呼ばれる森があります。特に有名なのがウガンダのビウィンディ原生林。ここには絶滅危惧種のマウンテンゴリラが棲んでいて、観光資源としても注目されています。
アフリカの熱帯雨林が分布する代表的な国は以下の通りです:
どの国も気温が高く、雨が多い地域に熱帯雨林が分布しています。中でも年中湿った森林=常緑広葉樹林が多く、葉っぱが落ちずに緑のまま茂り続けるのが特徴です。
自然豊かなアフリカの森ですが、近年は森林伐採や農地拡大、違法な木材伐採によって、急速に失われつつあるのも事実です。特にコンゴ熱帯雨林は、1年で東京都の何倍もの面積が消えているとも言われています。
理由の多くは、人口増加に伴う農地の確保や、木材・鉱物資源の商業利用。でもその一方で、地元のコミュニティや国際機関が連携して保護活動を行っている地域もあり、持続可能な森林利用が少しずつ広がってきているんです。
アフリカの熱帯雨林は、単なる「緑の海」じゃなくて、そこにしかない命が集まる貴重な世界。その場所がどこにあって、どんな課題に直面しているのかを知ることが、守るための第一歩になるんです。森の声に、ちょっとだけ耳を傾けてみませんか?