
コーヒーといえばブラジルやコロンビアを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実はコーヒーのルーツはアフリカなんです!
しかも、今でもアフリカには世界に誇るコーヒー生産国がいくつもあって、その風味や栽培スタイルには“アフリカらしさ”がギュッと詰まってるんですよ。
ここでは、そんなアフリカの代表的なコーヒー産地をいくつかご紹介しながら、どんな国がどんなコーヒーを作っているのか、その魅力を掘り下げていきましょう!
アフリカでコーヒーといえば、まず外せないのがエチオピア。
実は「コーヒー(coffee)」という言葉の語源は、エチオピア南西部のカファ地方だと言われていて、ここがアラビカ種コーヒーの原産地なんです。
「コーヒーはここから始まった」と言っても過言ではありません。
エチオピア産のコーヒーは――
しかもエチオピアでは、コーヒーは文化そのもの。家庭では「コーヒーセレモニー」と呼ばれる伝統的なスタイルで、豆を炒るところから始めて、みんなでゆっくり飲むという暮らしに根付いた飲み方が今も残っています。
隣国ウガンダも、コーヒーの主要産地として知られています。特にロブスタ種の栽培で有名。
ロブスタ種はアラビカ種に比べて苦味が強くて香りは控えめですが、病害に強く、生産性が高いため、ブレンドやインスタントコーヒーに使われることが多いんです。
最近では、ウガンダでも標高の高い地域を活かしたスペシャルティアラビカの生産にも力を入れていて、品質もぐんとアップ中!
さらにコーヒーはウガンダの主要な輸出品でもあり、数百万人の生計を支える大事な産業となっています。
紅茶でも有名なケニアは、実は高品質なアラビカコーヒーの生産国としても国際的に知られています。
ケニア高原の肥沃な火山土壌と、適度な標高、雨量が、香り高くて酸味とコクのバランスが良い豆を育てるんです。
特徴としては――
シングルオリジンコーヒー(単一農園や単一産地)を求める人には、ケニアコーヒーは外せない存在です。
内戦やジェノサイドの暗い歴史を乗り越えて、近年「奇跡の復興」を遂げたルワンダでは、コーヒーがまさに復興と再生の象徴となっています。
農業支援や品質向上プログラムに力を入れたことで、ルワンダ産コーヒーはスペシャルティ市場でも高評価を得るようになりました。
味の特徴は――
「アフリカのブルゴーニュ」とも呼ばれるその豊かな風味は、今や多くのカフェやロースターが注目しています。
「キリマンジャロコーヒー」、聞いたことありますよね? これはタンザニア北部、アフリカ最高峰キリマンジャロ山の裾野で育つアラビカ種のことなんです。
高地の涼しい気候と水はけの良い火山土壌が、まろやかで飲みやすい味わいを生み出しています。酸味は控えめで、ナッツやチョコレートっぽい香りが特徴。
輸出用コーヒーとしても有名で、日本でも長年にわたって親しまれてきたブランドのひとつです。
アフリカのコーヒーは、味わいだけじゃなく、歴史や文化、そして人々の暮らしと深く結びついています。エチオピアのセレモニーから、ルワンダの復興の物語まで、コーヒーはただの飲み物じゃなく“物語のある一杯”なんですね。